
錐体には2種類なのか3種類なのか、という議論があります(変異も含めて)。
ただ、どちらにしてもひとつ確かなのは、錐体は網膜(Retina)上に存在する、ということです。
ここまでは理解していました。図解でもよく示される通りです。
けれども、今回あらためて知って少し驚いたのは、
その錐体が、網膜の中でもごく限られた中心部分に集中しているという点でした。
わたしもサイトに出していた図ですが、今までは、断面を説明するための“便宜的な配置”だと思っていたのです。
しかし断面図は、その通りの配置図だったのです。
では、なぜそんな偏った配置になっているのか。
鍵になるのは「中心窩(ちゅうしんか)」です。
この領域では、錐体と神経のつながり方が特殊で、
一つの錐体が、一つの双極細胞、そして一つの神経細胞へと、ほぼ一対一で接続されています。
いわば、マンツーマンの伝達です。
その結果、情報が混ざらずに脳へ送られるため、
この部分では非常に高い解像度が実現されています。
一方で、中心から外れた周辺部では事情が異なります。
錐体や桿体(かんたい)からの信号は、
複数の細胞がまとめられて一本の神経に乗せられる構造になっています。
つまり、情報はある程度“混ぜられた状態”で送られる。
そのぶん、解像度はどうしても落ちます。
ここで強調したいのは、この点です。
視覚の解像度は、 目の性能そのものではなく、どれだけ情報を混ぜずに脳へ送れるか、で決まる。